プレオープンしたいけど、開店後のことを考えるとお金はつかいたくない。会費制にしたらダメかな?
プレオープンは無料でした方がいいよ!
経営者になるなら目先のお金より、リターンを考えよう。
- プレオープンとは
- プレオープンを無料でする理由
- だれを招待するのか
- 料理内容はどうする?
飲食店のプレオープンとは
プレオープンは英語で「pre-opening」
pre(プレ)・・・・あらかじめ
opening(オープニング)・・・開く、始まる
公共施設や商店などが、正式な開館・開業にさきがけて、一部の人々に公開すること。
引用:goo国語辞書
飲食店のプレオープンはお世話になった方や関係者を招待し、本番と同じ料理やサービスでおもてなし。
目的は「招待客に喜んでもらうこと」の他に「開店に向けての最終リハーサル」の役割を担っています。
飲食店開業でプレオープンをする意味とチェックポイント
プレオープンをする理由は、本番と同様の作業が実践できるから。
時間をかけて研修をしてマニュアルを覚え、オペレーションを繰り返しても、実践にまさるものはありません。
1回のプレオープンで得られる経験や情報は、数十時間の研修を上回ります。
研修にかかる時間も短縮できるため、人件費は下がるでしょう。
プレオープンの費用<研修にかかる人件費
注意:プレオープンで高価なシャンパンやワインを提供する場合は例外です。
- 接客・ホール業務厨房
- 厨房・バックヤード業務
接客・ホール業務のチェックポイント
- 配膳
- 気配り
- レジ業務
- 厨房との連携
- 注文の取り方
- お客様への声かけ
- メニュー内容の把握
厨房・バックヤード業務のチェックポイント
- 清掃
- 洗い物
- 厨房と接客担当の連携
- お皿、食器のチェック
- ドリンクの作り方・提供時間
- 料理の手順・味・見た目・提供時間
各チェックポイントについて、点数制のチェックリストを作り、プレオープンの最中や終わった後に評価をつけ、改善の目安にします。
プレオープンは無料でもメリット多数
プレオープンは無料でもメリットはあります。
とはいえ、人件費や材料費がかかりますので、料理の原価くらいは回収したいところです。
しかしここは我慢です。メリットを得るために、グッと堪えて無料で招待しましょう。
次の3点は、オープン前の大変な時期だからこその嬉しいメリットです。
- ご報告とお礼ができる
- 改善点を指摘してもらえる
- 応援してもらえる
ちょっとしたお持ち帰りのプレゼントを用意すると印象がよくなり、記憶に残ります。
プレオープンに招待する人
- 恩人
- 同業者
- 取引業者
- 店のご近所さん
- 家族や知人・友人
恩人
これまでお世話になった先生や先輩の方々に、立派に独立した姿をお披露目しましょう。
ビジネス的なメリットは少ないかもしれませんが、とても喜んでいただけますよ。
あなたのやる気と自尊心も高まるでしょう。
同業者
同じ飲食業界で働く、経営者や従業員に声をかけます。
1人でも知り合いがいたら、そこから何人か連れてきてもらうのが理想ですが、誰もいない場合はご近所の飲食店に声をかけるか、業者さんに探してもらう、SNSで希望者を募ると言った方法があります。
同業者は同じ立場から店を見てくれるので、専門的で的確なアドバイスをもらうことが可能。
取引業者
取引業者さんに来ていただき、仕入れたものを調理し、食べてもらいましょう。
食品以外の業者さんも同様で、使っているところを見てもらいます。
担当の方も人間です。
特別待遇はとても喜んでもらえますし、材料から提供まで見てもらうことで、今後よりよい提案が期待できます。
仲良くなれば、最新の飲食店事情やライバル店の情報を教えてくれることも。
ここだけの話、卸値は担当の営業さんが決定権を持っているといっても過言ではありません。
しっかりコミュニケーションをとっておくと、多少も無理も引き受けてもらえますよ。
店のご近所さん
とくに店舗の周りが住宅の場合は、ご招待しましょう。
これからご迷惑をおかけすることも考えられますし、宣伝にもなります。
長く商売をするにはご近所さんの応援は必須。
家族や知人・友人
応援してくれる家族や友人たちも、ここで呼びましょう。
全員味方なので、参考になる厳しい意見は言ってもらえないかもしれませんが、あなたのモチベーションを上げる絶大な効果が見込めます。
「この期待を裏切らないぞ」という決意が固まるでしょう。
招待したお客さまに協力してもらう
招待したお客さまに、店舗改善や販売促進の協力してもらいましょう。
みなさん「無料で飲み食いさせてもらって悪いな。なにかできることないかな」とお考えです。
お願いすれば、喜んで手を貸してくださるでしょう。
・店舗改善のためのアンケート
・再来店や良い口コミが期待できる
店舗改善のためのアンケート
あなたやスタッフが完璧と思っていても、客観的に見ると違和感を覚えることがあります。
面と向かっては言いにくいこともあるので、匿名でアンケートをお願いしましょう。
先ほどの接客業務、厨房業務のチェックポイントをそのままアンケートのテンプレートにすると、書いてもらいやすいです。
できるだけ、迷わず書いてもらえるように工夫した方が正確なデータが取れます。
お客さまの立場から意見をいただくことで、スタッフ間では気づかなかったミスがわかるかもしれません
再来店や良い口コミが期待できる
「よかったらSNSで宣伝してください!」
「今度はご家族でぜひご来店ください。」
など、行動を促す声かけをしましょう。
とくにSNSは気軽に投稿してもらえますし、リスクもないのでお願いしやすいです。
再来店を促す方法としては、1ドリンク券や1品無料、10%オフなど特別なクーポンをお渡しすると、より効果が高まるでしょう。
プレオープンの招待方法|レセプションとの兼ね合いで決める
プレオープンの招待方法をお伝えします。
プレオープンと似たもので、レセプションがあります。
一般的には、プレオープンが練習でレセプションがお披露目の意味合いが強いです。
プレオープンとレセプションを両方する場合、プレオープンの招待方法は、次のどれかがよいでしょう。
- 電話
- メール
- 直接会いにいく
プレオープン(練習)なので、電話やメールで報告とあわせてお誘いするか、会いに行って挨拶の流れでお声かけしましょう。
とくに招待状は必要ありません。しかし作って問題があるわけではありませんので、丁寧に対応したい場合は用意しましょう。
対して、プレオープンだけの場合はレセプション(お披露目)も兼ねていますので、必ず招待状を用意しましょう。
届ける方法は、直接会いにいくか、郵送します。
特別にこれまでお世話になった、またはこれからお世話になる人には郵送ではなく、ご挨拶に伺い直接手でお渡しください。
招待状の作成は、激安のプリントショップ「ラクスル」がオススメ。
印刷から郵送まで引き受けてくれるので、忙しいこの時期は助かります。
プレオープンで提供する料理とドリンク
料理やドリンクはできるだけすべてのメニューに対応した方がいいでしょう。
オーナーの心情としては、仕込みやコストを考えると簡単にしたいところです。
しかし本番と同じようにしないと問題点に気付けないかもしれません。
すべてのメニューが通るように、お客さまにお声かけして無駄がないようにしましょう。
プレオープンで人件費や無駄な時間をカットしよう
飲食店はプレオープンをすると、研修時間を短縮できるため、人件費の削減につながります。
また他にもメリットはたくさん。
- モチベーションが上がる
- 実践形式で練習できるので自信がつく
- 客観的な視点での改善点がわかる
一時的に費用はかかるものの、後から何倍にもなって返ってきます。
プレオープンは一度しかないチャンスです。
上手に活かして店の発展につなげましょう。