
開店日の直前は忙しいからプレオープンはしなくていいや。
お金もかかるし。

忙しいのはわかるけど、プレオープンはした方がいいよ!
いきなり本番はスタッフもつらいはず。
・プレオープンを無料でする理由
・誰をどうやって招待するのか
・料理内容はどうするのか
飲食店開業で必ずプレオープンする意味とは

プレオープンを無料でする理由について結論を先に言うと、本番と同様の実戦練習ができるからです。
いくら研修をして、マニュアルを覚え、オペレーションを繰り返しても、実践しないことには改善点は見えてきません。
・接客・ホール業務
・厨房・バックヤード業務
接客・ホール業務のチェックポイント
- 配膳
- 気配り
- レジ業務
- 厨房との連携
- 注文の取り方
- お客様への声かけ
- メニュー内容の把握
厨房・バックヤード業務のチェックポイント
- 清掃
- 洗い物
- 接客担当との連携
- お皿、食器のチェック
- ドリンクの作り方・提供時間
- 料理の手順・味・見た目・提供時間
各チェックポイントについて、点数制のチェックリストを作り、プレオープンの最中や終わった後に評価をつけ、改善の目安にします。
プレオープンは無料で招待が原則

プレオープンには人件費や材料費がかかるので、原価くらいは回収したいところですが、ここはグッと堪えて完全無料で開催しましょう。
お客さんに「練習にお付き合いいただいてありがとうございます。その見返りとしてお好きなものを存分にご注文ください」というのがプレオープンのスタイルです。
ただし、2店舗目や原価の高い業種の場合は、1000円程度ならいただいたも失礼にはなりません。
ちょっとしたお持ち帰りのプレゼントを用意しておくと、さらに印象もよくなり、喜んでいただけます。
プレオープンには誰を招待するのか
- 同業者
- 取引業者
- 店のご近所さん
- 家族や知人・友人
同業者
同じ飲食業界で働く、経営者や従業員に声をかけます。
1人でも知り合いがいたら、そこから何人か連れてきてもらうのが理想ですが、誰もいない場合はご近所の飲食店に声をかけるか、業者さんに探してもらう、SNSで希望者を募ると言った方法があります。
同業者は同じ立場から店を見てくれるので、専門的で的確なアドバイスをもらうことが可能。
取引業者
取引業者さんに来ていただき、仕入れたものをどのように料理しているかを食べてもらいましょう。
食品以外の業者さんも同様で、使っているところを見てもらいます。
担当の方も人間です。
こういった特別待遇はとても喜んでもらえますし、自社の製品を提供まで見てもらうことで、今後よりよい提案が期待できます。
仲良くなれば、最新の飲食店事情やライバル店の情報を教えてくれることも。
ここだけの話、卸値は担当の営業さんが決定権を持っているといっても過言ではありません。
しっかりコミニュケーションをとっておくと、多少も無理も引き受けてもらえますよ。
店のご近所さん
特に店舗の周りが住宅の場合は、ご招待しましょう。
これからご迷惑をおかけすることも考えられますし、宣伝にもなります。
長く商売をするにはご近所さんの応援は必須。
家族や知人・友人
応援してくれる家族や友人たちも、ここで呼びましょう。
全員味方なので、参考になる厳しい意見は言ってもらえないかもしれませんが、あなたのモチベーションを上げる、絶大な効果が見込めます。
「この期待を裏切らないぞ」という決意が固まるでしょう。
無料でお客さんを招待する理由
無料で招待するといっても、ボランティアでする訳ではありません。
・店舗改善のためのアンケート
・再来店や良い口コミが期待できる
店舗改善のためのアンケート
あなたやスタッフが完璧と思っていても、客観的に見ると違和感を感じることがあります。
面と向かっては言いにくいこともあるので、匿名でアンケートをお願いしましょう。
先ほどの接客業務、厨房業務のチェックポイントをそのままアンケートのテンプレートにすると、書いてもらいやすいです。
できるだけ、迷わず書いてもらえるように工夫した方が正確なデータが取れます。
お客さんの立場から意見をいただくことで、気づかなかったミスに気付けるでしょう。
再来店や良い口コミが期待できる
来ていただいたお客さんは、「無料で飲食するのはなんだか悪いな。何かできることはないかな?」と考えます。
そこで、こちらから、
「よかったらSNSで宣伝してください!」
「今度はご家族でぜひご来店ください。」
など、行動を促す声かけをしましょう。
特にSNSは気軽に投稿してもらえますし、リスクもないのでお願いしやすいです。
再来店を促す方法としては、1ドリンク券や1品無料、10%オフなど特別なクーポンをお渡しすると、より効果が高まるでしょう。
プレオープンの招待はどうやって伝えるのか
プレオープンとレセプションを分ける場合は、プレオープンが練習、レセプションがお披露目になります。
プレオープンとレセプションの両方する場合
- 電話
- メール
- 直接会いにいく
両方する場合は、今回はプレオープン(練習)なので、電話やメールで報告がてらお誘いするか、会いにいき、挨拶の流れでお声かけしましょう。
特に招待状は必要ありません。
(もちろん、作って問題があるわけではありませんので、丁寧に対応したい場合は用意しましょう)
プレオープンだけする場合
- 直接会いにいく
- ダイレクトメール(招待状)
プレオープンだけの場合はレセプション(お披露目)も兼ねていますので、必ず招待状を用意しましょう。
届ける方法は、直接会いにいくか、郵送します。
特別これまでお世話になった、または、これからお世話になる人には郵送ではなく、ご挨拶に伺いお渡ししてください。
招待状の作成にはラクスルがオススメ。
印刷から郵送まで引き受けてくれるので、忙しいこの時期は助かります。
プレオープンの料理は何を用意するべきか

料理やドリンクは好きにしてもらって大丈夫なのですが、僕は全てのメニューに対応した方がいいと考えています。
仕込みやコストが大変なのできついと思いますが、最終練習なので、できることは全て、ここでやった方が良いからです。
メニューが多い場合は、各メニュー2個くらい用意すればOK。
(1個だとその場で改善できないので、最低2個必要。)
全てのメニューが通るように、お客さんにお声かけして無駄がないようにしましょう。
飲食店開業でプレオープンする意味のまとめ
・プレオープンは実践練習ができる最後のチャンス
・招待客にアンケートを書いてもらい、改善のヒントにする
・料理とドリンクは全メニューを少しずつ用意するのがベスト