ターゲットになるお客さんは最初に決めた方がいいかな?
そんなの営業しているうちに決まるものじゃないの?
それだと経営が安定するまで時間がかるから大変。
最初に決めることで店のコンセプトにも芯が通るよ!
・飲食店開業前にターゲット客を決める理由
・メインターゲットとなるペルソナの決め方
飲食店開業前の事業計画では必ずメインターゲット客を決める【ペルソナ設定】
どんなお客様に来ていただきたいか。
これは店を始める前の準備段階で決める必要があります。
もっというと、一番最初のコンセプトを決める時に考えるべきです。
その理由はビジネスでよく使うマーケットインというやり方を実践するために必要だからです。
マーケットインとは市場やお客様が求めているものを提供すること。
このお客様が求めているものを知るためには、どんなお客様を相手にするのか決めないと検討のつけようがありません。
正しい戦略を実行するために後に説明するペルソナを設定してお客さんのニーズを探りましょう。
メインターゲットのお客様を決める理由【集客効果もあります】
飲食店を経営するなら、「できるだけたくさんの人に来てもらいたい」「いろんな人に自分の料理を食べてもらいたい」という願望は少なからずあると思います。
しかし、結論を言ってしまうと、ターゲットを絞っている店の方が儲かります。
ターゲットを絞らず、たくさんのお客様に来てもらえるようにするとこのような結果になります。
- 客単価が定まらない
- リピーターがつきにくい
- その他大勢と同じ扱いになる
客単価が定まらない
ターケットを広く設定していることで、「誰でも入りやすい店」という認識が広まり、客単価が安定しません。
例えば、本格的なイタリア料理を出す店なのに、デザートとコーヒーというカフェ使いのお客様もいれば、高級ワインを飲み、フルコースを楽しむお客様もいる。
客単価だと1000円から10000円以上。
お客様が店に求めることが全然違うんですね。
こう言ったギャップはお客さんにストレスを与えます。
そして、次に来てもらえなくなるのは後者の高い金額を使っていただけるお客様なので、どんどん経営が苦しくなってきます。
薄利多売は個人店には向いていません。少しでも単価を上げる工夫をしましょう。
リピーターがつきにくい
お客様はたまたま美味しかった店より、「自分にあった店」に何度も通います。
この「自分にあった店」というのは、店側がこのお客さんをターゲットにしていることが多いです。
店が「こんなお客様に来て欲しい」、逆に「こんなお客様はふさわしくない」というのを意識して発信していれば、相手は敏感に察知するんですね。
「自分はお店に受け入れられている」と感じ取ってもらえれば、ファンになってもらいやすいです。
「この店は一体、どんなお客さんに来てもらいたいんだろう?」
こういう店は結構見かけますが、そのほとんどが繁盛していません。
誰でも受け入れる店より、特定の誰かに絞った方がリピーターがつきやすいです。
その他大勢と同じ扱いになる
ターゲットが明確に設定されていないと、お客様の印象に残りません。
例え、料理が素晴らしく、その時はたいそう喜んでもらえたとしても、すぐに忘れられてしまいます。
誰もがいくつかキープしている、「機会があれば行く店」という立場に決定です。
そして、その機会というのはほとんどの場合、2度と訪れません。
他の店との差別化は必須です。
「他の店より美味しい」は差別化にはならないので注意!
飲食店開業前のタイミングで決める必要があるのか?
冒頭でもお話しした通り、マーケットインの考え方では、顧客のニーズを知ることが必要なので、最初に設定する必要がありあります。
もし、あなたが取り組むサービスや料理が絶対的なものであるなら、プロダクトアウトという逆のやり方をする方法もあり、その場合は、最初にターゲットを決める必要はありません。
このあたりのことは、こちらの記事を参考にしてください。
飲食店を開業しても失敗する人が多い理由と解決策|ビジネスの構造を理解しよう | ゼロから飲食店を開業する方法
ペルソナ設定とは?ターゲットを1人にすることに意味がある
ターゲットをより深く追求するのに必要なのがペルソナ設定です。
ここでいうペルソナとはターゲットを、「この人」という1人にまで絞ることを指します。
ダメな例では範囲の幅が広すぎて、ターゲットを絞っていることにはなりません。ざっくりすぎます。設定した理由も、なんとなくで決めていることが多いです。
ペルソナを想定することで、求めているサービスや商品が具体的に見えてきます。
多くの人を狙うより、1人に全力で向き合うことで、ペルソナ以外のお客さんも来てくれます。
皮肉にも「たくさんの人に来て欲しい」より、「あなたに来て欲しい」の方が結果的に多くのお客様の心に響きます。
ペルソナの決め方を解説|現実に存在しそうな人物を想像する
ペルソナを決める時の注意点ですが、「そんな人、いるわけない」という人物は絶対避けてください。
存在しない人をターゲットにしても、よい結果は得られません。
現実にいる、もしくはいそうな人物を想定しましょう。
架空の人物をどこまでリアルに想像できるかがカギ
ペルソナは架空の人物を想定するわけですが、考える際に次の項目を参考にしてください。
- 年齢
- 性別
- 職業
- 悩み
- 趣味
- 辛い過去
- 家族構成
- 普段の生活
- 将来の夢や目標
可能でしたらもっと項目を追加してもいいですが、最低限これくらいは考えましょう。
具体的なペルソナを想定することで、求められること、こちらが提供できることが見えてきます。
ペルソナ設定に迷ったら過去の自分か知り合いでOK!
ペルソナ設定は慣れていないと簡単にはできません。
適当に設定しても意味がないのでそれはやめましょう。
決まらない時は、昔の自分に当てはめるか、ペルソナに該当しそうな友人を探しましょう。
自分のことなら全てわかっているので、設定は簡単ですし、友人の場合でも、事情を説明すれば協力してくれるでしょう。
飲食店のペルソナは3人ほど設定してもよいが特徴バラバラはNG!
でもターゲットをペルソナ1人にするのは不安というのはわかります。
そんな時は3人作ってみてください。
複数とはいえ、特徴がバラバラではペルソナを設定する意味がありません。
ある程度、共通点を持たせましょう。
不安だからといって、「17歳男子高校生」「24歳OL」「70歳の年金生活中のおじいちゃん」だったら来店する意図が違いすぎるのでダメですよ!
飲食店開業前にペルソナを設定する理由【まとめ】
・ターゲット客は1人に絞る【ペルソナ設定】
・ペルソナは現実にいそうな人を想定する
・ペルソナに迷ったら過去の自分か友人でOK
・ペルソナ設定が1人で不安なら3人に増やしてもよい