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飲食店の開業資金に関わる知識を身につける|相場を知った上での交渉が基本

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開業資金は・・・たぶん500万円くらいかな。
はっきりとはわからないけど・・。

もとのり

初めての開業はそういうものだよ。
費用の目安があるから参考にしてね。

当記事で得られること

・飲食店の開業資金がいくらかかるのか、相場と詳しい内容

目次

飲食店の開業資金はいくらかかるのか?|スケルトンと居抜きの違い

開業資金はお店によって全然違うので、ここでは、あなたの目指す店がいくらかかるのか、考える手助けをします。

スケルトンと居抜きで大きく変わるのは、[造作譲渡費]と[外装・内装費]。

実際は家賃も変わってくることが多いですが、わかりやすくするために省略しますね。

飲食店の開業資金をシミュレーションしてみよう

開店資金を考える時、支払う相手ごとに考えると理解しやすいです。

・不動産業者への支払い
・工務店(工事業者)への支払い
・厨房機器メーカー(販売店)への支払い
・自分で用意するもの

不動産業者への支払い

不動産業者への支払い
  • 保証料(敷金)
  • 礼金
  • 仲介手数料
  • 造作譲渡費
  • 前家賃
保証料(敷金)

保証料は建物を壊したり、契約に反した行為や家賃の滞納があったときのための預かり金です。

しかし、退去時に全て返してもらえるものではありません。

契約によって変わるのですが、3年借りて30%、5年で50%、10年以上で80%というのであれば良心的です。(僕の店はこれくらいです)

相場は家賃の3ヶ月から10ヶ月分と幅が広く、人気がある物件ほど高い傾向があります。

中には家賃を安くして保証料が家賃の20倍くらいかかるテナントもありますので、毎月の家賃だけでなく、こちらも注意して物件を探しましょう。

礼金

こちらは保証料と違い、返ってこないお金です。

最近はゼロ円の物件が増えましたが、時々見かけますね。

大体、家賃の1ヶ月〜2ヶ月分が設定されています。

交渉次第では下げてもらえることが多いので、粘りましょう。

仲介手数料

通常、物件を借りるときは、不動産屋が大家さんとあなたの間に入り仲介します。

物件を探してくれるのも不動産屋です。

諸々の諸費用やこれからの仲介料も含めて、仲介手数料を支払わなければなりません。

相場は家賃の1ヶ月分で、これはどの会社でもあまり変わりません。

飲食店をしていると、お世話になることが多いので、ここはケチらず、潔く払いましょう。

値切ったらダメなところです。

造作譲渡費

スケルトンの場合は関係ありません。

居抜きの場合は物件により、内装や什器備品を譲ってもらうことがあります。

これは不動産屋が仲介してくれることもあれば、前のオーナーと直接交渉することもあります。

何年使ったかによりますが、3年以上すぎていたら1/10くらいの価値しかないと考え、交渉しましょう。

1000万かかったので、500万で買い取って欲しいと言われたら、100万から交渉すべきです。

いろんなケースがあるので一概には言えませんが、ほとんどの場合、前のオーナーは早く店舗を処分したいと考えているので、交渉の場についてくれるはず。

それでも話が合わなければ、お断りして、全て撤去してもらうのもありです。

特に物件が目的で中身はいらないのであれば、無理に引き取る必要はありません。

撤去されても、配管や電気の配線は残っているので通常のスケルトンに比べると工事費は安く済みます。

前家賃

前払い制なので、1ヶ月分を先に納めます。

家賃は1坪いくらで考えるのですが、小さい店ほど割高になります。

15坪で家賃20万円が相場の場所でも30坪だと30万円だったりするんですね。

最初の物件なら坪1万円から1万5千円くらいがちょうど良いです。

15坪の店舗だと15万円〜22.5万円ですね。


物件を探していると、事業計画の家賃や広さに当てはまらないのに惚れてしまう出会いがあります。

「ちょっとくらい家賃が高くてもここならいけそう」
「こんな物件、いま逃すと2度と出てこないから・・・」

こんな考えが頭をよぎったら、思考停止で家に帰るべき。

物件ありきで店を始めると、商売の難易度が一気に上がります。

僕はこれで一度、手痛い失敗をした経験があるので、あなたに声を大にして言いたいです。

「まだ経営者として未熟」と自覚しているなら、物件に振り回されないように注意しましょう。

工務店(工事業者)への支払い

工務店(工事業者)への支払い
  • 外装・内装費
  • 設計費
外装・内装費

施工代金は坪単価で計算します。

15坪の店舗(外装・内装施工代金の相場)
居抜き・・・・・375万円〜600万円
スケルトン・・・600万円〜1050万円

地域や業者によって違いますが、20坪以下の小型店だと、居抜きで相場は坪25万円〜40万円、スケルトンで坪40万円〜70万円ほどです。

あくまで相場ですので、業者や施工内容によっては、100万円以上変わることもあります。

設計費

工務店(施工業者)とは別に設計会社にデザインを依頼すると、

15坪の店舗(設計費の相場)
居抜き・・・・・30万円〜60万円
スケルトン・・・80万円〜120万円

特にデザインにこだわらなければ、工務店に全て任せることになるので、ある程度、費用が抑えられます。
(僕はそうしました。ちゃんと要望は聞いてもらえるので大丈夫ですよ。)

厨房機器メーカー(販売店)への支払い

厨房機器メーカー(販売店)への支払い
  • 厨房機器代(設置費込み)
  • 保守点検費
厨房機器代(設置費込み)

冷蔵庫やコンロ、製氷機など業務用の機械は非常に高価です。

業態によって必要な設備が異なるので、相場をお伝えするのが難しいのですが、僕の店(13坪のイタリアン)を例にだすと、厨房機器代は全部で400万ほどかかりました。

後から150万円出して冷蔵庫を買い足しているので、トータル550万円です。

準備資金が少ない場合は、リースという選択も視野に入れましょう。

支払い総額は、購入するより高くなりますが、この後説明する保守点検費も含まれていますので、安心して使うことができます。

保守点検費

業務用の機械には1年保証が付いていますが、保証対象外の故障や2年目以降は全て実費での修理になります。

業者さんに来てもらうだけでも数千円はしますので、最初から、もしくは2年目から保守契約を結ぶことをおすすめします。

定期点検で壊れそうなところは事前にメンテナンスしてもらえますし、故障した際もすぐに駆けつけ、無料で修理してもらえます。

僕が契約している会社(業界最大手)は1年契約で機器ごとに金額が変わり、冷蔵庫が30000円、洗浄機が45000円ほどです。

高いと感じるかもしれませんが、修理代のことを考えると、元は取れています。

先ほど紹介したリース契約では、通常、この保守契約が含まれているので、新たに契約する必要はありません。
(会社によってはオプションのところもあります)

自分で用意するもの

自分で用意するもの
  • 什器備品
  • 販売促進費
  • 人材募集費
  • レジシステム
  • 電話・ネット回線
  • その他の経費
什器備品

什器備品というのは幅が広くて、なんでも当てはまるのですが、ここでは鍋やフライパン、お皿やテーブルなど、店に必要なアイテム全てと考えてください。

食器関係は席数の1.5倍から2倍の数を用意しるのがセオリーですが、客単価や営業スタイルによって大きく変わります。

調理道具もそうですね。

スタッフが少ない場合は、できるだけ多めに用意して、営業中に洗い物ができなくても店が回るようにしないと大変です。

かといって多すぎても収納場所に困るので、1.5倍くらいの数を最初に用意して、必要に応じて買い足すとよいでしょう。

さて、予算ですが、最低これだけはかかる値段として80万円はみてください。

これは僕が当時かけた金額です。

テーブルと椅子は居抜きで残っていたので、知り合いの家具屋さんにリメイクしてもらい、調理器具はヤフオク(中古)で大半をカバーし、お皿も数百円のシンプルなもので揃えてこの金額です。

これ以下で始めるのはちょっと厳しいと思います。

普通に考えるなら、15坪の店舗で100万円は用意しましょう。

販売促進費

オープンに向けてのチラシやショップカード、名刺作成、ホームページ制作、ぐるなびや食べログなどにかける費用です。

スタートダッシュで全て取り組んでも良いですが、最初はオープンのお知らせDM、チラシ、ショップカード、名刺くらいでいいかと。

ネット関係は無料で使える、Twitter、facebook、Instagram、LINE公式アカウントをうまく使えばホームページより効果はでます。

余裕があればYouTubeも取り組みたいところです。

チラシやカード、名刺作成はネットで安く作れますので、一括して注文すると手間が省けます。
印刷のことなら格安・激安の印刷通販【ラクスル】

お店のロゴ作成は、「ココナラ」で作ってくれる人を探すのがいいでしょう。
通常、デザイナーに依頼するとロゴだけでも数万円するのですが、ココナラでしたら、数千円で作成してもらえます。

ココナラのクリエイターに依頼する

人材募集費

タウンワークやフロムエーナビなど、紙媒体やネットでの求人広告費用です。

新規オープンの場合は張り紙で求人を出しても、募集はある程度期待できますが、運任せになるので有料求人を依頼したほうが賢明です。

掲載期間は1週間だと短すぎるので、最低でも2週間はだしましょう。

予算は紙媒体で30000円〜、ネット求人で40000円〜は必要です。

マイナーな求人会社は料金は安いですが、応募数が少ないので、メジャーな媒体を選びます。

僕はいつもリクルートのネット求人広告である、フロムエーナビのお世話になっていますが、応募が多く、面接が大変なくらいです。

レジシステム
レジシステム

少し前までは高価なPOSレジが主流でしたが、いまですと、タブレットのレジシステムがおすすめです。

中でも「エアレジ」 はタブレットと専用プリンター、ドロア(金庫)があれば使えるので、低予算で始められます。

アプリ自体は無料ですし、タブレットは中古でいいので、5万円あればお釣りがでますね。

ただし、Wi-Fi環境は必要ですが、売り上げデータもパソコンで見たり、ダウンロードできるので事務作業の短縮にもなります。

エアレジ公式ページ>リクルートの無料POSレジアプリ

クレジット決済などキャッシュレスに対応するなら「エアペイ」も必須です>カード・電マネ・QR・ポイントも使えるお店の決済サービス

電話・ネット回線

電話は光回線とのセットでも申し込みます。

キャンペーンなど時期によってお得な入会特典がありますが、月々の支払いは4000円〜5500円程が相場です。

マンションプランと戸建てプランを用意している会社があり、マンションプランの方が1000円ほど安くなります。

少しでも回線代を安くしようと、ポケットWi-Fiを使っていたこともあるのですが、日によって電波が安定しないことがあり、すぐに使用をやめました。

店舗での使用は固定回線にすべきです。

その他の経費

今まで説明したもの以外にも経費はかかります。

面接でファミレスを使うなら、ドリンク代がかかりますし、移動するのに交通費が必要ですね。

開業前後は外出していることが多いので、何かと費用がかかってきます。

特に大金がかかる予定がないなら、10万円用意すれば大丈夫でしょう。

飲食店の開業資金に関わる知識を身につけるのまとめ

  • 15坪の一般的なレストランで必要な開業資金は、居抜きで900万円〜、スケルトンで1200万円〜が相場
  • 地域や業者、施工内容によっては相場から大きく外れることもある

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